では今回も、はじめの一歩考察ch
やっていきたいと思います。
今回は、「はじめの一歩」作中で描写された
衝撃の一撃KOシーンをランキング形式で
解説していきます。
KOシーンを観るとストレス解消になりますし、
ボクシングファンから見ても楽しめる内容と
なっておりますので、ぜひご視聴ください。
それでは行きましょう。
【第10位】鴨川源二
一撃KOランキング第10位は、
戦後編で鴨川が鍛え上げた鉄拳で
アンダーソン軍曹を倒したシーンです(単行本46巻)。
鴨川は、アンダーソンのボディへ左右の鉄拳を
放ち、たった二発でKO勝利を収めています。
アンダーソンは、敗戦後の日本で自身のチカラを
誇示するため、
日本のボクサーを次々に叩きのめしていました。
ただ、そんなアンダーソンも、
かつては世界ウェルター級5位の世界ランカーとして
活躍していたボクサー人生を、
戦争によって奪われた被害者の一人でもありました。
アンダーソンと最初に戦ったのが、
現在はヴォルグのトレーナーをしている
浜団吉で、弱点のアゴを砕かれてしまいます。
そして、鴨川との試合後にパンチドランカーの
自覚症状が出ていた猫田が、
最後の試合相手としてアンダーソンに挑み、
序盤はダウンも奪い勝利は目前のところまで
追い詰めました。
しかし、後頭部にダメージを与える反則打
「ラビットパンチ」によって猫田の症状は悪化し、
棒立ちのままメッタ打ちにされてしまった猫田を
見た鴨川は、その場でかたき討ちを宣言します。
土手で丸太を埋め込み一撃必〇の拳を作り上げた
鴨川は、
アンダーソンのボディへ鉄拳をめり込ませ、
見事KO勝利を収めました。
しかし、その代償として両拳を壊してしまい、
鴨川のボクサー人生はここで幕を閉じます。
親友として現在も親交がある猫田とユキさんを見送り、
指導者として鴨川の第二の人生が始まります。
なお、鴨川源二や猫田、ユキさんが登場する戦後編の
考察動画はこちらにアップしております。
概要欄にリンクを貼っておきますので、
ぜひご視聴ください。
【第9位】青木勝
カエルパンチは、青木にとって代名詞ともいえる
必〇技で、連載初期から度々使っていました。
作中では引き分けや敗北の印象が強い青木ですが、
初の日本ライト級タイトルマッチでは宿敵今江を
よそ見からのカエルパンチでダウンを奪っています(単行本51巻)。
また、単行本115巻では、
カエルパンチの態勢から相手が警戒を解くのを
じっと待つベルツノと、
よそ見を複合させたコンビネーションで
KO勝利しています。
このように、青木は伊賀に敗れて以降は
好調を維持しており、
2023年8月時点で日本ランクは3位です。
続く単行本118巻では、
ベルツノで一撃KO勝利を収めていますし、
今の青木の勢いなら近々もう一度
日本タイトルマッチのチャンスが
訪れるかもしれません。
なお、青木勝にフォーカスした考察動画も
アップしておりますので、
こちらもぜひご視聴ください。
概要欄にリンクを貼っておきます。
【第8位】今井京介
第8位は、日本フェザー級タイトルマッチで
板垣を倒した
今井京介の剛腕によるKOシーンを選出しました。
今井は、千堂と同じくコンビネーションよりも
単発でKOするハードパンチャーで、
ライバルの板垣と二度の氏闘を繰り広げています。
板垣とプロのリングで初対決したのが
東日本新人王決勝の舞台で、
試合は判定で敗れたものの、
最終ラウンドでは右フックでダウンを奪っています(単行本66巻)。
その後、日本ランカー入りしてから
A級トーナメント優勝と、
順調に勝ち上がる板垣を追う今井は、
日本フェザー級タイトルマッチで再戦の
チャンスをつかみます(単行本105巻)。
この頃の板垣は、集中力がマックスになると
相手がスローモーションに見える能力が解放され、
誰もが板垣の勝利を予想していました。
しかし、今井は試合開始とともに対角線上に
ダッシュすると、
パンチをもらいながら板垣の足を奪う
ボディブローを放ち、
試合開幕からいきなりダウンを奪います。
板垣はダウンから立ち上がりますがダメージで
足が動かず、
コーナーを背負ったまま戦うことになります。
今井はパンチが当たらず板垣のカウンターを
もらい続けますが、
頭を押し付けてコーナーで足止めさせます。
板垣のカウンターをもらいながら執拗に
ボディブローで攻め続ける今井。
今井は、序盤でボディブローにより
板垣の足を奪い、頭を押し付けることで
板垣の全身を使ったフェイントに翻弄
されない作戦を立てていました。
今井はひたすらボディを叩き続けますが、
板垣はジェスチャーでレフェリーに
試合続行をアピールします。
今井は板垣のガードが下がったところで
渾身の右を放ち、
板垣はこれにカウンターで迎え撃ちます。
しかし、板垣のカウンターにはすでにスピードがなく、
今井の豪打がクリーンヒットし、
この瞬間にレフェリーが試合をストップ。
この時、日本フェザー級王者、今井京介が
誕生した瞬間でした。
この試合で敗れた板垣学について、
現在の状況や必〇技、プロフィール等の
考察動画をアップしております。
概要欄にリンクを貼っておきますので、
ぜひこちらもご視聴ください。
本編に戻ります。
日本王者となった今井は順調に防衛記録を伸ばし、
すべて1ラウンドで勝利する「ミスター1R(ワンアール)」の
異名で呼ばれるようになります。
単行本134巻では、今井は千堂の後輩である星との一戦を
迎えます。
技術で劣る星は、千堂のアドバイスを受けて右の正拳突きに
磨きをかけて挑みます。
しかし、試合開幕からいきなり殴り合いを始める両者。
アマ時代からそこそこの技術が評価されていたはずの
今井がガードせず真っ向勝負する姿を見て、
観客席の板垣も驚きの表情を浮かべます。
どちらの破壊力が上か?
どちらの耐久力が上か?
我慢比べを続ける両者ですが、
今井の右同士のカウンターがクリーンヒットし、
リバーブローで追撃すると星の動きが止まり、
今井のラッシュによりレフェリーが試合を
ストップ。
ミスター1Rの豪打爆発により星を下しました。
【第7位】ヴォルグ・ザンギエフ
第7位は、世界タイトルマッチで対戦した
マイク相手に
ホワイトファングでダウンを奪ったヴォルグの
名シーンです(単行本103巻)。
ヴォルグはロシアからきた輸入ボクサーとして
登場したキャラで、
本来はボクサータイプだったものの、
人気を得るためにファイター型へスタイルを
改造したヴォルグは、
一歩と千堂に二連敗してしまい、
母国へ送り返されてしまいます。
その後、母親の氏をきっかけに
再びリングへ戻る決意をしたヴォルグは、
かつてのライバル一歩の元へ向かいます。
この時、一歩はデンプシー破りを公言する沢村竜平の
試合を前にナーバスな日々を過ごしており、
ヴォルグはスパーリングで一歩と再戦することに
なり、
一歩のデンプシーロールに見事カウンターを合わせ、
失神させてしまいます。
その後は鴨川会長の紹介で、浜団吉の待つアメリカへ
渡ります(単行本53巻)。
現在はフェザーからJライト級へ転向し、
IBF世界Jライト級王者マイク・エリオットに
勝利し、世界チャンピオンになっています。
ヴォルグのタイトルマッチは、
チャンピオンと対戦予定だった選手が練習中の
ケガにより棄権することとなり、
代役として急きょ抜擢されたため、
なんと一週間後に戦うことになります。
ヴォルグは渡米してから3つの団体で
ランキング1位となるも、
世界挑戦の機会に恵まれず、「無冠の帝王」
という不名誉な通り名がついていました。
鷹村がホークと戦った時もそうでしたが、
数少ないチャンスをモノにするためには、
不利な条件と分かっていても、
飲み込まなければならないのがボクシング界の
厳しい現実です。
ヴォルグは日本に来日してからずっと、
実力がありながら環境に恵まれず、
逆境の中で戦い続けてきたボクサーなのです。
準備期間の少ないヴォルグが試合感覚を取り戻す
2ラウンドの間は、
様子見で行くと思われました。
しかし、試合が始まると、
ヴォルグはいきなりホワイトファングで
相手に襲い掛かります。
しかし、瞬時に左フックでカウンターを
合わせられたヴォルグは、
開幕からいきなりダウンを
奪われてしまいます。
ダウンから立ち上がるも、
ダメージの残るヴォルグはミドルレンジで
打ち合いながら回復を図ります。
相手を引き付けてホワイトファングを放ちますが、
またしても完全にブロックされるヴォルグ。
一方的に打たれ始めたヴォルグにレフェリーが
試合を止めようと駆け寄りますが、
最後に突き出した左が軽く当たったところで
第一ラウンドのゴングに救われます。
すでにボロボロになったヴォルグですが、
団吉は「アウェイの会場だが一人ではないぞ」と
足を懸命にマッサージします。
第二ラウンドが始まると、
ヴォルグは団吉から継承した「飛燕」を連発し、
ペースを掴みます。
第二ラウンドが終了し、ダメージが抜けて
試合勘も戻ったヴォルグは、
ここから巻き返しを図ります。
第三ラウンドは、飛燕を組み合わせた左の差し合いで
主導権を掴みに行くヴォルグに対し、
マイクも複雑なコンビネーションで攻めてきます。
軸足の位置の違いだけでモーションを盗んだマイクは、
飛燕の上下の軌道もブロックし、
互いに予測・対応・攻略を繰り返す神経戦が続き、
互角の攻防を繰り広げます。
相手の戦闘力を把握したヴォルグは、
ボディと見せかけて相手の左アッパーに
カウンターを合わせにいきます。
しかし、マイクのアッパーはフェイントで、
本命の右ストレートを放たれますが、
寸前でスリッピングアウェーでかわします。
続いてヴォルグは飛燕を捨て駒にホワイトファングを
放ちますが、
第一ラウンドと同じくカウンターを合わせられてしまい、
またもクリーンヒットが奪えません。
第三ラウンドのゴングが鳴り、
セコンドに戻ったヴォルグは、
アウェイで判定勝ちが望めないため、
短期決戦を仕掛ける決意を固めます。
第四ラウンド。ヴォルグは
ボディで相手のスピードを潰す作戦に出ますが、
ガードの上からでもダメージが蓄積し、
徐々に体力が削られていくヴォルグは、
第四ラウンドが終わるとチアノーゼ症状が
出ていました。
セコンドに戻るとヴォルグは「ヤマトダマシイ」と
つぶやき、最後の戦いへ挑みます。
ヴォルグは飛燕からホワイトファングを放ちますが、
これを読んでいたマイクのボディブローを
もらってしまい、動きが止まってしまいます。
のどが渇き肺がつぶれそうな苦しみの中でも、
ヴォルグは顔を上げずボディを繰り返し叩き、
その様子からマイクは「奥の手があるのでは?」と
警戒心を高めます。
ここでヴォルグは、この試合初めて
「燕返し」を放ちます。
初見にもかかわらずギリギリでブロックしたマイクは、
勝利を確信しました。
しかし、燕返しすら捨て駒に使っていたヴォルグは
ここでホワイトファングを放ち、
この試合初のダウンを奪います。
試合を観戦していた一歩と千堂、
ヴォルグ陣営は勝利を確信しますが、
レフェリーのカウントが明らかに長いことに
気づきます。
そしてヴォルグの眼には、衝撃の映像が映ります。
なんと、レフェリーがマイクを抱きかかえ、
起こしているのです。
セコンドの団吉は怒り叫び、一歩は
テーブルを叩き壊し「断固抗議だ」と叫びます。
しかし、ヴォルグは一言も抗議することなく、
もう一度戦いの場へ足を踏み入れます。
願望・渇望・欲望…
思考は停止し、本能に身をゆだねたヴォルグは
ホワイトファングの連打で襲い掛かり、
セコンドの団吉はタオルを投げ込む準備を始めます。
ヴォルグの「燕返し」「ホワイトファング」の
コンビネーションが決まり、
相打ちになると身体が流されロープに
もたれかかります。
リング上を見つめるヴォルグの眼には、
力尽きて倒れているマイクの姿が映っていました。
マイク陣営はリングに上がり、
同時にレフェリーが両腕を交差。
ヴォルグは数々の逆境をはねのけ、
世界Jライト級世界王者の座を奪取しました。
【第6位】沢村竜平
第6位は、沢村の究極のカウンターで
間柴からダウンを奪った名シーンです(単行本74巻)。
かつて間柴が破った天才カウンターパンチャー宮田が
成しえなかった究極のカウンターを体現し、
観客席の猫田は「芸術」だと身体を震わせ、
鷹村は「疑いようがない、宮田を超える天賦の才だ」と
評価しています。
沢村と間柴の対決が実現した理由は、
かつて一歩との対戦前に久美の頬に
傷をつけたところから始まります(単行本53巻)。
沢村VS間柴の試合立ち上がりは、
間柴のフリッカーに対し、沢村は振り子の
リズムをとりつつカウンターを狙う展開となりました。
以前、一歩や木村があれほど苦しんだ間柴の
フリッカーに対し、
沢村は初見からいきなり懐に飛び込む技術の高さを
魅せます。
〇すつもりで放つ間柴のチョッピングライトに対し、
壊すつもりで振り上げた沢村の拳は交錯し、
お互いの皮一枚ずつ持っていきます。
沢村もバレットを連射し始め、スリッピングアウェイから
ライトクロス、
対する間柴は腕を払ってクリス・クロス(カウンター返し)
といった高等技術の応酬が始まり、
両者クリーンヒットが奪えない展開が続きます。
第二ラウンドも同じ展開が続き、
沢村が「もう飽きたよ」とつぶやくと、
対する間柴も「ボクシングをやっていては
ラチが明かない」と言い残し、
第三ラウンドを迎えます。
沢村はバレットを連射し、突然のバックナックル
(裏拳)を入れると、
レフェリーの厳重注意が入ります。
そっぽを向く沢村の顔面にパンチを入れ、
間柴も注意を受ける展開となりますが、
両者互いにレフェリーの言葉を無視して
殴り合いのケンカを始めてしまいます。
今度は間柴が左ジャブから突然のエルボーで
後頭部を殴りつけると、
沢村も即座に頭突きでアゴを跳ね上げます。
これを皮切りに、当たらない展開から一転して
激しい打撃戦を始める両者。
沢村の固く〇傷能力のある拳を受けた間柴は、
「この拳を妹に向けたのか」と怒りをあらわに
すると、沢村の右にチョッピングライトを合わせ、
この試合初のダウンを奪います。
しかし、カウンターのタイミングを熟知した沢村は、
インパクトの瞬間自ら後方に飛びダメージを
逃がしていました。
妹に凶拳(きょうけん)を向けたことを後悔させるべく、
再びフリッカーを放つ間柴。
しかし、間柴の振り子のリズムを読んだ沢村は
ライトクロスを合わせ、
さらにヒザから崩れていく間柴の顔面を
ヒザ蹴りで追撃します。
「パンチじゃなくヒザだ」とセコンドが
猛抗議しますが、レフェリーのカウントが進みます。
カウント8で何とか立ち上がり、
ファイティングポーズをとるも、
意識が飛んでいる間柴にピンチが続きますが、
ここで第三ラウンドのゴングに救われます。
続く第四ラウンド、間柴は先ほどカウンターを
もらったリズムで再びフリッカーを放ちますが、
またしてもカウンターで崩れ落ちます。
しかし、カウントの前に立ち上がる間柴の様子に、
観客席の鷹村は「3ラウンドのダウンから気絶している」と
分析します。
レフェリーを無視して殴りかかる間柴の拳をガードした
沢村も呼応し、またも激しい打ち合いが始まります。
沢村の軽く合わせたカウンターでこのラウンド二度目の
ダウンを奪われる間柴。
モロい間柴を見てイラつく沢村は、ダウンしている
間柴の顔を蹴り上げ、
ついにレフェリーから減点を受けてしまいます。
大ブーイングの中カウントが始まり、沢村は
舌なめずりをしながら間柴を見下ろします。
皮肉にも、沢村のサッカーボールキックによって
意識を取り戻した間柴は、
怒りパワーで立ち上がりますが、蓄積されたダメージを
自覚してしまいます。
左ジャブ一発でロープ際までよろける間柴は防戦一方となり、
沢村はボディやガードの隙間からアッパーで
アゴを跳ね上げます。
間柴の左にカウンターを合わせ、間柴はプライドも
かなぐり捨てついにクリンチをします。
ここで第四ラウンド終了のゴングが鳴り、
セコンドに戻った間柴は、
ここで初めて沢村に蹴られたことを聞き、
徐々に体の中にいる悪魔を呼び起こす間柴。
沢村のヒールっぷりに観客から間柴コールの
大合唱が始まり、
第五ラウンドが始まるとダッシュで
襲い掛かる間柴ですが、
またもカウンターでその前進を止められてしまいます。
そして両者もつれあって倒れると同時に飛んできた
間柴のエルボーをよけた沢村に対し、
間柴はさらに頭突きで顔面を強打します。
立ち上がると、間柴は再びフリッカーを連打し、
これまできれいにカウンターを合わせていた
沢村は急にもらい始めます。
間柴は頭突きに加えてフリッカーで執拗に
左眼を狙い、見事に形勢逆転します。
左の氏角からチョッピングライトを放ち、
雄たけびを上げる間柴。
いつの間にか間柴コールも消えた会場は
静まり返り、レフェリーのカウントが始まります。
見下ろす間柴への怒りで立ち上がった沢村。
すでに距離感を奪われた沢村には、
インファイトで戦うしか選択肢が残されていないと
誰もが予想しますが、
沢村はミドルレンジで足を止めると、
なんと間柴のパンチに対し相打ち狙いの作戦を
遂行します。
目の前の人間を痛ぶることを最優先にしていた沢村が、
被弾覚悟で相打ち狙いをする姿に一歩も驚きの表情を
浮かべます。
両者の血しぶきが舞う中、第五ラウンド終了のゴングが鳴り、
氏闘の行方は第六ラウンドへ持ち越します。
勝負の第六ラウンドも、お互いにミドルレンジで
スタンスを広くとり、執念の打ち合いを再開します。
アッパーカットで沢村をロープまで後退させた間柴は、
体中に充満する〇意を取り戻し、トドメを刺しに走ります。
倒れることを許さない間柴の氏刑執行ラッシュに
グロッキー状態になる沢村ですが、
カウンターを合わせ、少しずつリング中央へ
押し戻していきます。
両者のファイトに感化された客席からは
地鳴りのような足踏み(ララパルーザ)が起こり、
会場は大歓声に包まれます。
リーチの長い間柴が徐々に打ち合いで優勢になりますが、
客席の一歩は沢村のカウンターが徐々にタイミングが
合ってきていることに気づき始めます。
ガードを固め、カウンターを狙う沢村の姿をかつての
宮田の姿と重ねる一歩。
間柴のショートアッパーでヒザから崩れ落ちる沢村に、
トドメのチョッピングライトを狙う間柴。
そして、芸術的なライトクロスを放った沢村の拳は
間柴のアゴを打ち抜き、ヒザから崩れ落ちます。
しかし、ここで力尽きた沢村もダウンしてしまい、
ブルノックダウンとなります。
もはや拳ではなく精神力の勝負となった両者は
ともに立ち上がり、
ゆっくりとファイティングポーズをとります。
ここでレフェリーの開始の合図を待たず沢村を
殴りつけた間柴は、制止するレフェリーを押し倒し、
沢村をリングアウトさせてしまいます。
間柴は反則負けが宣告され、試合は沢村の勝利となり、
この試合で間柴は王座はく奪され、
さらに一年間の出場停止処分を受けます。
【第5位】間柴了
第5位は、懐に飛び込んできた相手に
チョッピングライトと見せかけ、
アッパーカットでKO勝利を収めた
間柴の名シーンです(単行本89巻)。
間柴はこの試合以降、インファイターを
ショートアッパーで仕留める
新たなファイトスタイルを確立していくことに
なります。
また、先ほど解説した沢村戦でも、
チョッピングライトや鮮やかなカウンターで
ダウンを奪っています。
沢村戦の反則負けから一年間の謹慎を経て、
一階級上げてライト級に転向した間柴は、
なんと復帰戦でいきなり東洋太平洋ライト級タイトルマッチに
挑戦することになります。
試合が始まると、いつものヒットマンスタイルから
フリッカーを連打し、ロングレンジで試合を支配します。
しかし、アーロンは強引に懐へ飛び込み、
間柴はチョッピングライトで迎撃しますが、
頭をつけたままボディブローで反撃に出ます。
第八ラウンドまでインファイトに苦しむ間柴は
ついにロープを背負い、
頭や肩でアゴを跳ね上げられた間柴は、
〇意を増幅させ冷静さを失います。
続けて足を引っかけられ、バランスを崩したところで
アーロンの左がジャストミートし、
痛烈なダウンを奪われてしまいます。
第10ラウンドを迎え、後がない間柴はふと客席を見ると
妹とイチャつく一歩の姿を見て、
スパーでアッパーカットをジャストミートさせたことを
思い出します。
フリッカーの乱れ撃ちをかいくぐってくるアーロンに対し、
チョッピングライトと見せかけ放った間柴の
アッパーカットがモロに入り、
1~2回転と転がっていくアーロンに駆け寄った
レフェリーは、両手を交差。
間柴は復帰戦で見事東洋太平洋ライト級王者となりました。
その後、間柴は青木のライバル伊賀と防衛戦で対決し、
ここでも見事なアッパーカットでダウンを奪っています。
第二ラウンドでは木村のドラゴンフィッシュブローから
バッティング、エルボーと反則で攻める伊賀に対し、
間柴は怒りの形相を浮かべます。
第三ラウンドも懐に入りインファイトを仕掛ける
伊賀に対し、
右のショートアッパーでアゴを跳ね上げる間柴。
ドラゴンフィッシュブローもボディをブロックし、
右のロングフックをかわすと左のショートフックで
応戦します。
バッティングやエルボーによる反則もすべてパンチに
見立ててパーリーしつつカウンターで返し、
響き渡る大声援を背に、伊賀を殴りながら
間柴が進みます。
コーナーポストまで追い詰め、右でKO勝利を収めた間柴は、
難敵と目された(もくされた)日本王者伊賀に圧倒的な差を
見せつけて快勝しました。
なお、間柴の現在や必〇技、戦績などをまとめた動画を
アップしています。
概要欄にリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。
【第4位】宮田一郎(単行本15巻・36巻・37巻・58巻・71巻・88巻)
第四位は、宿敵ランディーをKOした幻の
コークスクリューブローです。
作中でコークスクリューブローは一度しか打っておらず、
宮田自身もなぜ打てたか分かっておらず、
2023年8月現在も謎のままとなっています。
そもそも、宮田の代名詞と言えばカウンターですが、
これまでも様々なシーンで鮮やかなカウンターにより
KOやダウンシーンが描写されています。
東日本新人王準決勝で間柴に敗れてから、
宮田はタイや韓国等の海外へ武者修行へ向かい、
そこで対戦したジミーシスファーとの戦いで
生まれたのがジョルトカウンターです。
遠征先で戦った格下相手に判定でドローとなった宮田は、
パンチの軽さに思い悩んでおり、
ジミーとの対戦が決まったことで
ジョルトカウンターの練習を始めました。
ジミーとの試合は序盤から劣勢が続き、
ジョルトカウンターも失敗し絶体絶命となりますが、
最後はジョルトカウンターで逆転KO勝利を
収めています。
東洋太平洋フェザー級タイトルマッチで対戦した
アーニーには(単行本36巻)、
序盤からラッシュでペースを握られそうになりますが、
徐々にカウンターでペースを押し戻しています。
そして、前傾姿勢で構えると、アーニーの左に対し
伝家の宝刀クロスカウンターで見事に斬って
おとしています。
東洋太平洋タイトルを獲った後もカウンターに
磨きをかけ、
合宿で鷹村にスタミナ不足とフォームを
矯正された宮田は、
Mr.サカグチが送り込んだ刺客メッガンと対戦した際、
ライトクロスで見事にKO勝利を収めています。
単行本71巻では、一歩との対戦前に組まれた防衛戦で
バッティングをもらいピンチを迎えますが、
斜め上から斬って落とすカウンターで
開幕からいきなりダウンを奪っています。
ランディーとの統一戦を優先し、一歩との再戦を
キャンセルした宮田は、
復帰戦で「意識外から打つカウンター」を
初披露します。
対戦相手は打たれたことに気づかず、
操り人形の糸が切れたように崩れ落ち、
KO勝利となりました。
宮田はランディー戦でもこのカウンターを
実践しており、
沢村はボクシングにおいて最大にして最強のパンチが
「見えないパンチ」だと解説しています。
攻撃している相手の防御の意識が低くなったところを
狙い撃つ宮田のカウンターは、
相手をコントロールする力量、正確に急所を打ち抜く
技術と度胸、
相手のパンチを読む洞察力を兼ね備えていないと
成立しないとも語る沢村は、
ランディー相手に実践しようとする宮田に対して
「理想論だ」と否定します。
しかし沢村の予想を覆し、ランディー相手に
「見えないパンチ」を体現した宮田はダウンを奪います。
何とか立ち上がったランディーですが、
何をもらって倒れたのか分からずパニックとなり、
チャンスと見た宮田が襲い掛かります。
パンチは生きているものの、足に力が入っていない様子の
ランディーを見て、
宮田も足を止めて前傾となりジョルトを狙う構えを
取ります。
渾身の一振りで迎え撃った宮田のジョルトは
クリーンヒットし、リング上に鮮血が飛び散ります。
意識が飛んだランディーにトドメを刺しに行く
宮田ですが、
サウスポーにチェンジしていたランディーの
前足に引っかかり、両者もつれる様に倒れこみます。
ランディーが立ち上がったところでゴングが鳴り、
セコンドに戻った宮田は、
倒しきれなかった理由にランディーがサウスポーへ
スウィッチしていたため、
右ジャブにカウンターを合わせていた事実を
知らされます。
第三ラウンドもサウスポーで構える
ランディーに対し、
宮田は左へ回り込みながら流れるような
コンビネーションで攻めていきます。
完璧なサウスポー対策ができている宮田ですが、
徐々に際どいパンチが増え、
ついにランディーの右ストレートが宮田を捉えます。
オーソドックスに戻ったランディーに対し、
今度は右へステップを踏んで氏角を突こうとする
宮田ですが、
軸足を自在に変えるランディーはつねに相手を
真正面に捉えます。
どんなパンチが来るかまるで読めなくなった宮田は、
最大の武器であるカウンターが封じられ、
リング上の空気が張り詰めます。
ここから宮田は最大最速、全戦力をつぎ込む
高速コンビネーションを浴びせ、
対するランディーはブロックを固め
急所を守ります。
戦意喪失したと判断したレフェリーが
試合を止めようとしたところで、
第三ラウンド終了のゴングが鳴ります。
第四ラウンドもマックススピードで
ヒットアンドアウェイを実践する宮田。
ランディーは、ほぼ8割頭部を狙うヘッドハンターである
宮田のクセを見抜いていたため、
被弾することなくガードを固めたまま
ダメージの回復に成功します。
一方でスピード地獄の代償としてスタミナが
落ちてきた宮田のパンチに対し、
ランディーはパーリングやヘッドスリップで
かわすようになります。
そしてついに宮田を捉え、ボディーにパンチが
入りますが、不敵な笑みを浮かべる宮田。
スピード地獄でスタミナを消耗した上に、
ランディーのボディブローをもらい動きが
鈍くなる宮田ですが、
なんと相手のボディ狙いを見越して
カウンターを狙う作戦に出ます。
客席の沢村も「ボディを打たせるように仕向け、
カウンターを狙う宮田のこだわりは異常」だと
コメントしています。
ランディーは宮田のカウンターは左からくると
予測し踏み込みますが、
今度はライトクロスを打ち下ろし、
ランディーの身体が吹き飛びます。
これで勝負が決まったと思われましたが、
ランディーのボディですでにろっ骨を負傷していた
宮田のパンチは威力が半減していたため、
倒すことができませんでした。
迎えた第五ラウンド、
ランディーはもう一度ボディブローを放ち、
カウンターを失敗した宮田を見てトラブルを
抱えていることに確信を持ちます。
ランディーのボディブロー4連打をもらい、
ついに涼しい顔をしていられなくなった宮田。
宮田は一度距離を取るため離れようとしますが、
ランディーはスウィッチを繰り返し、
追い詰めていきます。
ランディーのボディでついにアバラを
折られた宮田は、
前半のスピード地獄で体力も消耗しているため、
すでに足が動かない状態となっていました。
宮田は打ち合いにいきますが、アゴにパンチが
かすっただけでダウンを取られてしまい、
減量苦による打たれ弱さを露呈することになります。
第六ラウンドが始まると、明らかに体の重みを感じた
宮田はガードを上げ、カウンターで起氏回生を狙いますが、
メッタ打ち状態でロープに追い詰められます。
ランディーの強烈な右をもらうと、力尽きたように
その場に座り込んでしまう宮田。
天を仰ぎ、立ち上がった宮田は満身創痍の体で
拳を振り回しますが、
ランディーに軽々といなされてしまいます。
絶縁宣言をしていたはずの鴨川会長は、
カウンター使いにとってもともと相性が悪いことを
知りながら何の対策も講じていない宮田の父親に対し
イラ立つ様子を見せます。
第六ラウンドが終わり、悲壮感が漂うまま
第七ラウンドが始まります。
宮田はまたも拳を大きく上へと振り上げ、
ランディーはのけぞりながら応戦します。
ランディーのパンチをもらい、宮田はここで
「必ず左がくる」ことに気づき、勝機を見出します。
ランディーの左をもらいながら後方へ飛んだ宮田は、
その勢いですぐに起き上がると、
試合を止めようとするレフェリーを押しのけ、
コーナーポストにいるランディーを
リング中央へ誘います。
失敗すれば大事故につながるリスクを負いながら、
宮田はもう一度カウンターを狙う決意を固めます。
左ガードを開けてランディーを誘い込み、
渾身のライトクロスをジャストミートさせた
宮田はついにダウンを奪うことに成功します。
父親と力を合わせて戦う宮田に対し、
すでに父親を亡くし孤独に戦ってきたランディーは
怒りのチカラで立ち上がってきます。
二人はリング中央で最後のパンチを放ち、
あばらが折れている宮田よりランディーのパンチが
先に届く。誰もが宮田が敗北すると思われた矢先、
宮田の音速を超えた高速の拳が先にランディーの
顔面を捉え、
前のめりに倒れたランディーの身体は
落雷に打たれたように痙攣しており、
レフェリーは両腕を交差。
宮田の勝利が確定しました。
沢村いわく、肩と肘を入れ距離を延ばし、
さらに掌が天井を向くほどひねった回転力が
パンチのスピードを増幅させたと解説しており、
これがコークスクリューブローのカウンターが
初披露された瞬間でした。
なお、宮田の現在についてや必〇技の解説、
プロフィール等についてはこちらの動画に
まとめていますので、ぜひご視聴ください。
概要欄にリンクを貼っておきます。
【第3位】千堂武士(単行本25巻・75巻・84巻・111巻・129巻)
第3位は、千堂が世界前哨戦で戦ったゴンザレスに
スマッシュでKO勝利した名シーンです。
千堂は連載初期から一貫して一撃必〇のスマッシュで
相手を沈めるファイトスタイルを貫いています。
初登場時や日本フェザー級タイトルマッチでは、
一歩をスマッシュで倒せていませんが、
単行本25巻では一歩や板垣があれほど苦しんだ
冴木をスマッシュで見事1ラウンドKOで勝っています。
単行本75巻では、世界を目指しメキシカンと連戦する千堂は
第六ラウンドまで距離感が測れず苦戦するものの、
七ラウンドに入ると突然のスマッシュで
相手の身体を2回転させる派手なKOシーンを魅せています。
そんな千堂ですが、単行本84巻で中学生時代に初めて
スマッシュを放つ外伝読み切りが掲載されています。
千堂は中学時代にはすでにケンカに明け暮れており、
当時すでに高校生を何人も倒してしまうほどの強さでした。
祖母から、子供を助けて亡くなった千堂の父親のように
強くなれと育てられた千堂は、
周りの友だちを守るためにケンカを繰り返していました。
千堂の家に家庭訪問に来ていた担任の先生は、
進路を心配して高校の資料を用意してくれていました。
ここで登場している先生は、単行本114巻1129話で
登場するキャラで、
現在は千堂と付き合っているのかは明らかと
なっていません。
先生にホメられた千堂は翌日から学校へ
行くようになりますが、
「強さとはなにか?」の答えを追い求める千堂は
ケンカを繰り返します。
先生に喜んでもらおうと高校進学を決めた千堂ですが、
またケンカをしてしまい警察に補導されてしまいます。
「困っている人を見えないフリはできない」
「助けてと言われて聞こえないフリはできない」
そういわれた先生は3日後に学校を辞めて結婚することを
千堂に伝え、ケンカ別れのようになってしまいます。
そのころ、千堂が高校進学することを聞きつけた
不良グループは、
高校でナメられることを恐れ千堂や周りの仲間を
襲う計画を立てていました。
先生が学校を辞める当日、仲間がやられたことを聞いた
千堂は河原へ向かいます。
30人以上の高校生と乱闘が始まり、
次々に殴り倒す千堂は、最後のボスと対峙します。
ここで千堂は初のスマッシュを炸裂させ、
二回転ダウンで勝利します。
こうして千堂はスマッシュに磨きをかけていき、
プロ入りして快進撃を続けます。
単行本111巻では、リカルド・マルチネスの
スパーリングパートナーを務める強敵ナーゴと対戦し、
首から上を食いちぎる迫力ある虎(ティグレ)が
描写されています。
この後、ナーゴは「生きている」と千堂のパンチを
もらった実感を言葉にしています。
単行本128巻では一歩を破ったアルフレド・ゴンザレスと
世界前哨戦で対決しており、氏闘を繰り広げています。
序盤はゴンザレスのボクシング技術に翻弄され続けますが、
ラフなパンチでプレッシャーをかけ続ける千堂。
ついにゴンザレスをコーナーへ追い詰めますが、
ミキストリモードとなったゴンザレスは応戦し、
徐々にリング中央へ押し戻されます。
今度は自身がコーナーを背負いますが、
ここで千堂の放つスマッシュをガードした
ゴンザレスの身体が浮き上がり、
一撃の破壊力を見せつけます。
両雄どちらも引かず、無酸素状態で打ち合いを
続け、第二ラウンドのゴングが鳴ります。
第三ラウンドも激しい打ち合いが続き、
会場内は激しい足踏みによる地鳴り(ララパルーザ)
が起こり、大盛り上がりとなります。
千堂はフェイントやパンチの軌道を変えて
攻めていきますが、
ほぼクリーンヒットがないまま第三ラウンドが
終了します。
続く第四ラウンドも危険な距離で打ち合いを続け、
千堂のパンチも当たり始めますが、
ゴンザレスの強烈なパンチをもらい体が泳ぎます。
パンチを当てている数はゴンザレスが上回るものの、
千堂はコンビネーションのつなぎに相打ちのパンチを
放り込んでいきます。
すると、突如レフェリーに試合を止められ、
怒り狂う千堂ですが、
セコンドの柳岡がグローブのテープが
剥がれかかっていることに気づきます。
星はここで役に立とうとわざと時間をかけて
テープを直そうとしますが、
「千堂さんは滾っている(たぎっている)」
「冷やしちゃダメだ」と叫ぶ一歩
千堂は一歩と目を合わすと、虎(ティグレ)の
咆哮とともに試合が再開されます。
千堂は一歩を倒したゴンザレスのカウンターを
警戒していましたが、ここからタガを外し、
ワイドオープンからのゲンコツ落とし
(チョッピングライト)を仕掛けます。
カウンターのチャンスでしたが、
相打ちを恐れて後退するゴンザレスに、
今度は下からスマッシュを炸裂させる千堂。
ガードした腕がしびれてしまい、カウンターが
打てないゴンザレスは、
千堂の大振りの右を額で受ける選択肢を取ります。
一歩に対し「時代遅れのボクサー」と揶揄した
ゴンザレスが、ここで一歩と同じ戦法を取ります。
この時千堂の右拳は砕け、「ゲンコツはもう一つある」と
ゴンザレスへにじみ寄ります。
脳の揺れは収まったものの、ロープがないと
身体が支えられなくなったゴンザレスは、
千堂の左に対し相打ちを選択します。
相打ち合戦が続き、両雄ともに限界が近い中、
千堂はなんと砕けた右拳で勝負に出ます。
対するゴンザレスも右のカウンターで迎え撃ち、
前に一歩がKOで負けた同じシチュエーションと
なります。
大砲同士の相打ちとなり、その場で崩れ落ちる千堂。
勝利を確信するゴンザレスですが、
足元から千堂は必〇のスマッシュを放ちます。
ガードをすり抜けアゴを打ち抜き、
体が垂直に浮き上がります。
そのままヒザから崩れ落ちる様に倒れたゴンザレス。
表情を覗き込んだレフェリーは両手を交差し、
千堂の勝利が確定しました。
ここまで千堂の戦績や試合内容、
必〇技について解説してきましたが、
こちらの動画に千堂の現在について考察しています。
概要欄にリンクを貼っておきますので、
ぜひご覧ください。
【第2位】鷹村守(単行本41巻・44巻・60巻・97巻・112巻・113巻・120巻・126巻・133巻)
第2位は、ホーク戦で鷹村がカウンターで
ダウンを奪った名シーンを選びました。
鷹村はこれまで負けたことがなく、
千堂のように単発でKOしてしまうほどの破壊力を持つ
重量級最強ボクサーです。
単行本41巻では、青木のフナムシ事件により減量を
失敗したにも関わらず、
観客席で金髪美女をはべらせながらあざ笑うように
観戦していたホークにブチ切れた鷹村が、
リングアウト勝ちを収めています。
そして、ホークは鷹村が初めて世界へ挑戦した
元世界Jミドル級王者です。
ホークは腰を落とし両手をダラリと下げた
独特のスタイルで構え、
鷹村はガードを上げて迎え撃ちます。
オープニングは鷹村のミサイルのような左が
ホークを襲い、ペースがとれると思われた矢先、
ロープを掴みながら放ったパンチを
もらってしまいます。
すぐにストレートで追撃する鷹村に対し、
上体反らしでよけながらパンチを繰り出すホーク。
パンチの出どころが読めない鷹村は打たれ続け、
コーナーで一瞬意識を失いかけます。
「コーナーから逃げろ」と観客からの声が聞こえると、
意地になった鷹村はここで迎え撃つ覚悟を決めます。
よけるのが上手いホークに今度は上下の
コンビネーションで攻める鷹村ですが、
変則パンチで応戦するホークにペースを
握られてしまいます。
右をもらった際に再び意識が飛んでしまい、
コーナーにはりつけ状態となった鷹村は、
第一ラウンドのゴングに救われます。
「打つ」と「よける」を同時に実践するホークに対し
何の策も講じられない鴨川会長は自身の無力さを痛感し、
鷹村の背中へ精神注入張り手で気合を入れます。
第二ラウンドでは、鷹村は珍しくフットワークを使い
左でペースを掴み、
会長のボクシングが世界に通用することを
証明しようとします。
鷹村のスピード地獄によって追い詰められた
ホークは、
なんとさらに上回るスピードで応戦し
カウンターでダウンを奪います。
鷹村は自分以上のスピードを持つホークに対し
不安を感じますが、
目で追えないほどのハイスピードな攻防を
繰り広げます。
しかし、パワーのある重量級のボクサーと
戦いなれているホークに軍配が上がり、
鷹村は意識が飛んだところに右をもらい、
二度目のダウンをしてしまいます。
「大丈夫」と言わんばかりに両手を突き上げて
立ち上がる鷹村ですが、
会場の大声援に乗って立てたに過ぎず、
ロープまでフラつき再びピンチを迎えます。
絶体絶命と思われた矢先、鷹村の左が徐々に
ホークを捉えだし、
上体反らしのタイミングで一歩踏み込み、
追撃した鷹村はついにダウンを奪い返します。
「会長のボクシングは世界に通用する」ことを
証明した鷹村は、
第三ラウンドも左ジャブで追撃しダウンを
奪います。
立ち上がるホークに対し、「ここからはケンカだ」と
力強くグローブを合わせ前に出る鷹村。
リング中央で両者の拳がぶつかり、もの凄い炸裂音が
会場に響き渡ります。
本来の構えとなった鷹村に対し、
イラ立つ様子のホークはゆっくりとにじり寄ります。
ホークの危険なパンチが鼻先をカスめ、肩にパンチが
当たると鷹村の体が吹き飛ばされます。
鷹村も負けじとビッグパンチで応戦し、
体ごとズレるホーク。
両者ともに全弾フルスィングで撃ち合い続け、
両者一歩も退かないまま第三ラウンド終了の
ゴングが鳴ります。
第四ラウンドが始まると、
世界戦の舞台に慣れてきた鷹村は、
徐々にホークのパンチを見切るようになり、
渾身の右ストレートを打ち抜きます。
鷹村優勢のまま第四ラウンドが終了し、
会場は鷹村が次で勝負をかける期待を
胸に静まり返ります。
両拳を突き上げ、KO宣言をした鷹村に
対し呆然とするホーク。
鷹村は連打を畳みかけ、一気にロープ際に
追い込みます。
セコンドのミゲルは同じエンジンを積んでいるハズの
両者になぜこれほどの差が生まれるのか疑問を感じ、
ホークにボディを狙うよう指示します。
鷹村のダメージを見たホークはガードを固め、
鷹村は火の出るような連打でKOを狙います。
第五ラウンドのゴングが鳴り、
セコンドで鴨川会長は鷹村のスタミナ切れに
気づき、絶望の表情を浮かべます。
第六ラウンドに入ると鷹村の動きにキレがなく、
うって変わってホークのペースとなります。
鷹村はこの試合3度目のダウンを奪われますが、
諦めず立ち上がります。
右眼が腫れてホークの左が見えず、
モロにもらい続ける鷹村。
ホークの右で吹き飛びますが、会長や鴨川
ジムの仲間の想いに支えられながら耐え続け、
瀕氏の状態からワンツーを繰り出し、
ホークが腰をオトします。
迎えた第七ラウンド、「〇人許可証」を使うと
宣言したホークは、
鷹村のテンプルに渾身のパンチを入れます。
ここで再び鷹村の意識は飛んでしまい、
今までホーク陣営に受けた嫌がらせや辛い減量、
鴨川会長が会見で殴られたことが走馬灯のように
思い出されます。
本気でキレた鷹村は突然生き返り、怒涛のラッシュで
ホークを殴り続けます。
動きもキレを取り戻し、リバー(肝臓)からテンプル(側頭部)、
ジョー(アゴ)と人間の急所を正確に狙い、
撲〇される恐怖を感じるホーク。
脳をタテに揺らす得意の左アッパーがさく裂し、
ヒザをついたホーク。
この逆転劇に国技館が揺れるほどの大歓声に包まれます。
コーナーポストで正気を取り戻した鷹村は、
決着をつけるべく右手を大きく振り回す最大の見せ場で
最高のパフォーマンスをします。
ここで第七ラウンドが終了し、迎えた第八ラウンド。
いよいよ勝負をかけてきたホークのラッシュに対し、
クロスカウンターで一気に押し戻す鷹村。
一方的にホークを殴り続ける鷹村。
しかし、会場の伊達や一歩、セコンドの鴨川会長も、
追い詰められてからのホークの野生の爆発を
危惧していました。
そして、鷹村の左を上体反らしでよけたホークは、
下からパンチを放ちます。
信じられないホークの動きに対し、
鷹村はなんと左のカウンターでリングに叩きつけ、
ダウンを奪います。
立ち上がってきたホークに右ストレートで
トドメを刺した鷹村が、
世界Jミドル級王者の座に輝きました。
なお、鷹村に敗北した後のブライアンホークに
焦点を当てた動画もアップしております。
概要欄にリンクを貼っておきますので、
ご興味のある方はぜひご視聴ください。
【第1位】幕の内一歩(単行本19巻・29巻・39巻・49巻・54巻・55巻・64巻・78巻・93巻・97巻・119巻)
一撃KOシーンランキング第1位は、
小島戦で魅せた100%フルスィングで
一回転ダウンさせた名シーンです。
小島は元二階級上の日本ランカーで、
一歩とタイトルマッチで対戦しています。
小島は、対戦前から一歩の過去の対戦相手を
バカにする発言や、
攻略法があるとの発言をするといった
目立つ行動を繰り返していました。
そして計量日当日に顔を合わせた際、
「指導者が悪い」と鴨川会長の名誉を傷つけた
小島に対し、初めて敵意をむき出しにする一歩。
試合当日、リング中央で目を合わせた一歩は、
自分の体から沸きあがってくるどす黒いモノを
実感していました。
一歩はいつものピーカブースタイルではなく、
スタンスを広く取り、100%のチカラで放つ
単発のフルスィングを放つ準備を始めます。
一歩はゆっくりと頭を振り始め、徐々に早いリズムへ
移行すると、
観衆は固唾を呑み、空気は一気に張り詰めていきます。
ついに飛び出した一歩は、対角線上にいる小島へ
真っすぐ向かっていきます。
左をかいくぐりリバーブローの態勢に入った一歩は、
左のカウンターで迎え撃つ小島と重さ約2トンの
正面衝突をします。
片足が浮き上がるほどの衝撃でダウン寸前まで
身体が傾きますが、
持ち直した一歩は地に足をつけ、
左で小島の顔面を狙います。
歯を食いしばり、耐えて仕切り直しを図る
小島ですが、
空中で一回転した後にダウンし、
完全に意識を失ってしまいます。
驚愕の幕切れに国技館が揺れるほどの
大歓声に包まれますが、
浮かない顔をした一歩は客席に会釈すると、
足早に控室に戻りました。
なお、これほどブチキレた一歩の試合は
小島戦が初でしたが、
作中でブチ切れたシーンをまとめた動画を
アップしております。
概要欄にリンクを貼っておきますので、
こちらもぜひご視聴ください。
話を戻します。
一歩は主人公なだけに一撃でKOしたシーンは
数多くありますが、
ここからは抜粋してご紹介していこうと思います。
まず、A級トーナメント決勝でヴォルグと対戦した際に
身に付けた必〇技「ガゼルパンチ」は、
一撃で相手の意識を刈り取るほどの威力を秘めています。
一歩はパンチ力がありますが、
基本的に小さく回転力を上げたラッシュで
KOするシーンが多いため、
実はガゼルパンチのように一発で倒すシーンは
珍しいんですよね。
ヴォルグとのハイレベルな攻防を打開したのも
ガゼルパンチで、
一試合で二度のダウンを奪っていますし、
千堂との二度目の対戦でも、
コーナーに追い詰められたところから
ガゼルパンチでダウンを奪っています。
単行本39巻では、ソーラー・プレキサス・ブロー
(みぞおち打ち)によって苦戦した山田直道(ゲロ道)に対し、
たった一発のリバーブローでKO勝利を収めています。
単行本49巻では、力の入れ具合と抜け具合、
スピードタイミングすべてが噛み合った
究極のパンチによって、島袋を一撃でダウンさせています。
ちなみに2023年8月現在、一歩の究極のパンチは
これ以降一度も描写されていないです。
あの鷹村でさえ「試合で打った経験は1~2回程度」と
当時コメントしています。
単行本54巻では、天才カウンターパンチャー沢村と対決し、
カウンターを合わせにきた沢村に逆にライトクロスを
浴びせ、ダウンを奪うシーンがありました。
試合終盤では、ストップ&ゴーを繰り返す
新型デンプシーによって、沢村にKO勝利しています。
単行本64巻では、基本に立ち返りデンプシーを
封印した一歩と唐沢の対決が描写されています。
コーナーに追い詰め、リバーブローで唐沢の足を
止めると、
相手の左フックをダッキングでかわしカウンターを
炸裂させ、
人身事故のような強烈なKO勝利を収めています。
この沢村戦と唐沢戦は、一歩がカウンターで
KOしている珍しいシーンと言えます。
単行本78巻では、
かつて宮田とも対戦したジミーシスファーに
縦の軌道を加えた新型デンプシーからの左アッパーで
一撃KO勝利しています。
単行本93巻では、リカルドと名勝負を繰り広げた
ウォーリーをコーナーへ追い詰め、
右を顔面にジャストミートさせる派手な
KOシーンが描写されています。
単行本119巻では、
新型デンプシーを身に付けた一歩が強打を振り回し
ゲバラから二度ダウンを取っていますが、
この試合で負けた一歩は引退しています。
それでは、今回はこの辺で終わりたいと
思います。
コメント欄にて、ご感想やご意見、
何でも書き込んで頂けるとch運営の
励みとなりますので、
ぜひよろしくお願いいたします。
ここまでご視聴頂き、
ありがとうございました!
【ランキング外】KO・ダウンシーンまとめ
ここからは、ランキング外のKOシーンや
ダウンシーンを抜粋して解説していきます。
まず、作中フェザー級最強キャラのリカルド・
マルチネスです。
単行本38巻では、伊達にハートブレイクショットを
打たれピンチを迎えたものの、
拳を砕かれすでに威力を失っていたためピンチを逃れ、
リカルドは右ストレートで伊達を失神KOさせています。
単行本138巻では、
リカルドは一歩とも戦ったウォーリーと対戦し、
スマッシュに対し右の打ち下ろしカウンターによって
鮮やかなKO勝利を収めています。
続いてご紹介するのは、鷹村と氏闘を繰り広げた人気キャラ
ブライアン・ホークです。
世界Jミドル級タイトルマッチで、鷹村からなんと3度の
ダウンを奪っており、
もっとも苦戦した試合と言えるでしょう。
続いては鴨川ジムメンバーの板垣学です。
板垣は単行本76巻で星と対戦した際、
能力が覚醒し相手がスローモーションに
見える現象が起きます。
サイドステップから星のアゴをショートアッパーで
打ち抜きダウンを奪い、
その後も圧倒的な実力差でKO勝利しています。
続いて、単行本59巻では
世界ミドル級タイトルマッチで戦った
デビット・イーグルが鷹村を倒すシーンです。
イーグルはわざと力を抜いたパンチで鷹村を怒らせ、
飛び込んできたところを冷静にカウンターを合わせて
ダウンを取っています。
単行本
アルフレドゴンザレス(単行本109巻)
右正拳突き(星洋行)単行本75巻
ハートブレイクショット(伊達英二)単行本22巻
ツバメ返し(真田一幾)単行本34巻
ココナッツパンチ(パパイヤ・ダチウ)単行本58巻・72巻
ドラゴンフィッシュブロー(木村達也)単行本32巻
トルネードジョルト(ジミー・シスファー)単行本77巻
反則でKO勝利(牧野文人)単行本41巻
牧野は、板垣にKO勝利して後でファンから「マグレ」
「反則で勝った」と酷評されたことで、
手段は選ばず勝ちに行くファイトスタイルと
なります(単行本61巻)。
東日本新人王準決勝で板垣と再戦した牧野は、
フリッカーを武器に攻めていきますが、
ほぼ身体に触れることすらできずKOで
敗北しています(単行本62巻)。
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